目がいいことは才能だ。
つい先日、色覚テストなるものに挑んで自分がそこそこの好成績だった事はさておいて、その時にある友人を思い出した。
ある種の色が見えない。いわゆる色盲だった友人から美容師を諦めると聞かされた時、散々口論になったのを覚えている。
彼はとても美容の仕事が好きだった。
美容師駆け出しの頃に友人達が辞めていくのが許せない気持ちが強かった。
「色が見えないから、ヘアカラーでいずれ困る事が出て来る。」
今思えばとてもプロ意識の高い決断であったのだと解る。
ただ、夢の途中半ばでそんな決断を自分に下す友人はどんな思いだったのかと。何か溢れてくるように思い出した。
美容師さんはセンスですよね。
そんな事をおっしゃる方が多いが、ボクが考えるにそのセンスとは、手先が普通に動く事であって。目が普通に見れる事であって。なんなら少し人と話を聞いたり話したり出来れば、五体満足働ければ、それはもはや立派なセンスだと。才能なのだと。
ボクは喧嘩腰に美容師を辞める事を止めた彼の分まで、ボクの目を使ってカラーデザインを生まなければいけないんだ。
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