見送る仕事。待つ仕事。

この季節は沢山のお客様を見送る時季です。
接客業、サービス業にはつきものです。


引越しや、仕事、結婚などの事情で大切なお客様とお会い出来なくなってしまう事が多々ありますよね。





髪を綺麗にして送り出す。






就職し、新天地に向かう彼女の髪をカットして、少しカラーは暗く。
新人らしく凛々しく。


「見送る」ことも仕事ですが、
「待つ」こともボクらの仕事では。そう思っています。

遠い地に行っても、帰省してきたり、なにかのきっかけで立ち寄ってもらったり。
とてもうれしいですよね。

わざわざちょっと来ずらい場所に引越したりしても、通ってくださる方もいます。


彼女は初めて担当するのに背中まであったすんごい長かった髪を、いきなりバッサリ、アゴライン位にまで切らせてくれた思い出があります。

沢山ヘアカタ、PR写真のモデルなんかでお世話になったなあ。なんて。




「待つ」ことが仕事ですから、お別れの言葉はボクは使いません。

ふとしたきっかけで、またいらしてもらえるように。

ボクらは準備して待つ。

その人が居心地がいいように。
すんごく疲れてたら、出来る限りそっとしてあげて、話を聞いてあげたり、シンプルに美意識を上げてあげたり。

髪を通じて、その人がなにか変わったり、もちろんカワイクなってポジティブになったり、自信を持ったり、リフレッシュしてくれたらこの上なくうれしい。


「人を受け止める職業」。そんな言葉を使った美容師さんがいて、まさにその通りだと。




もし彼女がまた、来る時はどんな女性になってるかなあと思いながら。

見送る仕事には続きがあるから、ボクはいつもこう言います。


なにかの時はまた、いらして下さい。

いつも。

お待ちしております。と。

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