細分化されるサービス業のこだわりはどこに。「サシノミ。」vol.13
呑んでは語り、語っては呑む。
美容師として、いちサービス業、接客業の人間として、はたまたDJとして、選曲家として。
ボクが会いたい人とサシ呑むコーナー、「サシノミ。」最近はすっかりご無沙汰しておりました。もうお忘れになってしまったでしょうか。懲りずに書いております。
さて、今回はボク、と言うよりお二人の同業者の方に呑んで語って頂きました。新年会的な感じでもありましたが、同業者が2人集まれば、自然と仕事のお話にも花が咲くものでございます。
さて、今回のお相手は…南古谷、大宮とラーメン屋を経営されております、中村屋総本山、店主、ナカムラさま。都内数店舗で修行され、現在煮干し系ラーメンで話題の2店舗を経営。メニュー、特徴を絞りることで、魅力も集中させ、ファンを増やし続けているラーメンを作り続けてらっしゃいます。
浦和、麺屋ORIGAMI店主、ミズガイさま。都内で修行の後、子供でも安心して食べれる、食べされられる無化調ラーメンをモットーに、季節、新メニュー開発にも余念がない、こちらも飽きさせないよう魅力を増やし続けているラーメン店を経営されております。
さて、今回お二人に語って頂いたのは、高騰していく煮干し……ではなく、(まあきっと煮干しの話の方が熱くなられるかと思いますが笑)今。最もサービス業の中で、競争社会であろう飲食業。その中でも最たる所ではないでしょうか、ラーメン業界という中で、お二人はどんな事を考えながら経営されていらっしゃるのか、そんなことを聞いてみたいと思いながらグラスを傾けました。
相反するこだわり、どこにストロングポイントを置くのか。
お話を伺って非常に興味深いなあと感心をしたのが、お二人共に全くこだわっているポイントが違いました。1杯のラーメンを売る。これだけでもこうも違うのだなあと感じさせられました。
そして、どこに重要なポイント、魅力であるストロングポイントを置いているか。そういった所も違うこと。
でもお二人共使っている食材などは似ている所がございます。でももちろん、お二人が作るラーメンは全く違うのと同様、お二人のこだわりも違うわけです。
ナカムラさまは麺。ミズガイさまはスープ。と簡単に記せばそういった所でしょうか。あまり詳しく書いてしまうとお二人のお店の企業秘密にも触れてしまうこともありますので割愛させて頂きますが(笑)
誰になにを売っているのかを改めて。
ナカムラさまのお話で印象だったのは、あえて狭いターゲットだということ。自分のところは老若男女ウケてもらうモノは提供していないとおっしゃいます。メニューも絞り、好きな人、ハマってしまう人を作り出すお考えでしょうか。
かたや、ミズガイさまは家族でも食べてもらえるモノを提供したい。大人が食べてもらうのはもちろん、浦和という土地、子連れのお客様も多いと聞きます。ラーメンというジャンクな食べ物をより安心に食べれるように心がけられています。
カテゴライズ、ジャンル化される時代に。
美容師はちょっと職人的な部分が色濃く出まして、普通ごく一般の美容師であれば、年齢層幅広く、色んな仕事を出来る技術者であるわけですけど、今は細分化の時代。
色んなモノや職業、売り方も含めてカテゴリー、ジャンルが分かれていく時代。
ターゲットや、売り方を絞ってより専門的に、もしくはウリを強く打ち出してという美容師の生き方も必要なことだなあ、いや、サービス業そのものがそうなりつつある…とお二人の話を聞きながら思いを馳せました。
激動の日本の飲食、なんならその最前線であるラーメン店という業態でお仕事をされるお二人。
お二人共、時間とともにまた、環境や仕事の仕方が変わっていくのでしょうか。サービス業のその最前線でのお話だからこそ、また勉強になった時間でした。ナカムラさま、
ミズガイさまありがとうございました。
なお今回はナカムラさまのご自宅でお料理、お酒と振舞って頂きました。大変ご馳走になったわけであります。秋田ご出身の、ナカムラさまがつくる鴨鍋が絶品だったことを付け加えておきましょう。
今夜あなたが「サシノミ。」したいひとは誰ですか?それでは今回はこの辺で。
ナカムラさまが手がけられるラーメン店はコチラ。
ミズガイさまが美味しいラーメンをつくり続けているのはコチラ。
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