12月だから思うこと。
『技術は訓練次第で自分の財産になります。
センスを磨くことで日々の暮らしがスタイリッシュに変わります。
センスを追求することで夢が実現されていきます。
さまざまなライフスタイルがある中で
それらが人の幸せに変わるものであれば
とても素晴らしいことだと僕は思います。
デザインが好きです 美容が大好きです
だから慎重にそして地道に技術を追求する
それが僕たち技術職を志した者の使命であり、僕にとってハサミは唯一人を知ることのできるコミュニケーションの道具なのです。
人生が終わりなき旅であるのならば
デザインも終わりなき旅なのです。
それが僕の生きることの意味だと思うのです。』
"この言葉を書いた、僕の尊敬する美容師植村隆博氏と同じハサミで、僕は今日もお客様の髪を切っている。
美容専門誌や、ファッション誌で見るデザイン、ヘアスタイルは稚拙な表現だがいつも新しく、そして胸を踊らせるほどカッコよかった。
憧れでもあるそんな美容師に追いつけるとも全く思わないし、同じところに立てるとも思わないが、僕が彼の言う技術を志した者の一人なのだとしたら、彼と同じ、6.4インチのハサミをまだ磨けていることに感謝しなければならない。
そして磨き続けていくこの手の技術で、沢山のお客様を僕なりに幸せにしていこうと彼と同じ型のハサミに誓う。
2013年12月1日に沢山の美容師に憧れられた彼は天に召された。"
44歳という若さで亡くなった植村氏の訃報を聞いて、ボクはこう記していた。
そして12月という季節が来て改めてこれを書いた思いを刻む。
ボクがこのまま美容師を続けていけば、ハサミを開閉した回数、髪を切ったお客様、綺麗にして喜ばせたお客様の数は彼を超えるだろう。
その数は今でも沢山の美容師に影響を与え、憧れられた彼に誇れるような数になるだろうか。
そう思いを込めて、今日も髪を切る。
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