手仕事。
美しい刺繍の帯でした。何代も7歳に御祝いに着られた着物と、その帯は綺麗でした。
「とても柔らかく締めやすい帯でした。」そう、担当した後輩が言っていました。
ボクもサロンワーク中でしたが、今日は後輩の手仕事、七歳のお支度を見学させてもらいました。
桃割れ。御端折り。帯結び。
和服や髪飾りの色使い。配置のバランス。
普段創るヘアスタイルとは違い、女性のどこを美しく魅せるか?
そう問われる気がきます。
「苦しいよお。」ってお子さんが言います。
「背すじをすっと伸ばしてみて。苦しくないよ。昔の人はこんなの毎日着てたんだよ。大変だね。」
和服は背筋が伸びた凛とした美しさです。
七歳にして、そう教えていく文化が込められていると感じます。
ボクは手仕事が好きです。
意味が込められている。文化を伝えている。そんな手仕事を見ているのがとても好きです。
そういう仕事を見れる。それだけでもとても素晴らしい財産だと、思います。
センスを培うとても貴重な時間。
美容師は一生勉強。
何代もその家族が、その家族に生まれてきて、着物に袖を通す。帯を締める。
これは幸せな着物だと、感じる手を持っている美容師に、後輩ながら関心しました。
美容師のワインディング。
フローリストの花の扱い。
大工の鉋ずり。
料理人の包丁裁き。盛りつけ。
バーテンダーの酒瓶の開け方閉め方。ステア。
美しい手仕事の所作には意味があって文化がある。
数限りないですが、変わらないもの。そして、変わってはいけない手仕事。
そういう仕事をしている誇りを持っていたいと思いました。
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